「然谷(ねんこく)」は腎を強くし、疲れが溜まりにくい丈夫な体を作るのに重要な役割を果たすツボです。

湧泉・太谿・復溜・京門・三陰交などと同様に体内をめぐる気の流れをスムーズにします。

気の流れが良くなるとエネルギーの循環も良くなり、力が湧いてくるのです。
これは精力がみなぎっている状態ですね。
反対に気の流れが滞るとエネルギーも体の隅々まで行き渡らず、体調を崩します。
この状態になると精力も湧いてきません。
よく経絡は川の流れに例えられるのですが、流れるべきものが流れないと、水は濁って汚れてしまうように、人間の体も気の流れを滞らせてはいけないのです。

場所
内くるぶしの下、斜め前にある押してへこむところにあります。
     
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押し方
息を吐きながら両手の親指で力を入れずゆっくり押します。

あかんべーをして腎虚かどうかをチェックしよう

腎が弱っている場合どういう自覚症状があるのでしょうか?

  • 腰痛
  • 白髪が増える
  • 舌の色が白くなる
  • 手足が冷える
  • 手足顔などがむくむ
  • 疲れが取れない
  • トイレが近くなる・耳鳴りがする

上の症状は中医学で言う「腎虚」の状態です。
中医学とは、中国を中心に東アジアで古くから行われてきた医学のことで、「腎」には、生命エネルギーのもととなる、「精(せい)」が蓄えられていると考えられています。
精は人の成長を促したり、性行為、妊娠などの生殖機能を司ったり、若々しさを維持したりします。
ですから「精」が満ち足りている状態ですと、男性機能は正常に機能し、女性の月経・妊娠、出産も可能な状態になるのです。
精が不足している状態であれば、勃起不全や不妊の原因になるのです。

簡単に言うと腎虚は老化のことです。

>最近は若い方の間でも腎虚の方が多く見られますので、まずは鏡で白髪と舌をチェックしてみてください。

腎虚の改善には、然谷のツボを刺激するのが一番ですが、食事でも改善できます。
それには、黒い色の食材を積極的にとることです。

例えば黒ごま、黒豆、黒きくらげ、ひじき、クルミ、山芋、ナマコ、なめこなどが腎虚に効く食材として有名です。