少府

よく「手に汗を握る瞬間」などという言葉を使ったりします。
これは自律神経の交感神経が優位な状態に起こります。

自律神経は緊張時に活発になる「交感神経」と、リラックスした時に活発になる「副交感神経」で成り立っています。
勃起する時は「副交感神経」が活発になっています。

気持ちが興奮したり、緊張してドキドキしたりする事を「手に汗握る」なんて表現しますね。
これは手のひらだけでなく、足の裏にも汗をかく「精神性発汗」という現象です。

この状態というのは自律神経の交感神経が活発な状態です。
そのため、手のひらに反応が現れ、手に汗をかく、というわけです。

こんな興奮状態の時に、手のひらのツボを刺激すると、興奮が治まり、ドキドキ感も収まってくれます。
セックスの前に緊張状態になった時に押したい、そのツボとは「少府(しょうふ)」!
娼婦じゃないですよ、「少府」です。

場所
指を軽く握ります。
その時、小指が手のひらにあたる所が少府です。
手のひらの小指と薬指の間から2センチほど手首に下がった所にあります。

押し方
反対の手で少府の部分を親指でギュッと押します。
この時、人差し指は手の甲側から挟んで押すと、効果的に押すことができて効き目がアップします。
お灸などで温めるのも効果的です。

「少府(しょうふ)」とは心経の気の集まる所、という意味を持っています。

「少府」の「少」は微少という意味で、「府」は集まりを意味しています。
動悸や息切れといった、心臓病にも効果があることが分かっています。
また、顔の火照り、弾発指(バネ指)、腱鞘炎、肘の痛み、皮膚の痒み、まぶたがピクピクケイレンする、排尿に関する症状にも効果的です。

少府は頭寒足熱にも効果的

昔から健康の証として「頭寒足熱」という言葉があります。
これは頭を冷やして、足元を温める、という意味なのですが、本当は微妙に違って、頭はノボセがない状態で、足元は温かい状態、というのが正しい表現です。
これと同様に、手のひらの汗も健康とは言えません。
手のひらの汗は緊張だけでなく、過労が原因とも言われています。
過労により内臓機能が低下すると、体温が下がり手のひらに熱が集中すると言われています。
そんな時のために少府はあります。

少府を押して体の体温を整え、頭寒足熱に適した体にしてあげましょう。